この記事のポイント
- 退職届けを受理してくれなくても、退職の意思を伝えたことを証明できる書類やデーターを残しておくと法的な観点から見ても有利
- 証拠を残さずバックレてしまうと、懲戒解雇になり退職金をもらう権利やその後の転職活動にも悪影響を及ぼす
- 退職したい日の1ヶ月半前(47日)までに、退職の意思を示しておくべき
- 職業選択の自由が労働者にはあるので、上司はもちろん社長も強引に退職を引き止めることはできない
結論から言うと、仕事をやめるときにバックレる行為は決して悪いことではありません。
語弊があるのでフォローをいれますが、バックレざる得ない状況に置かれている人も多いためです。”バックレる”という人聞きが悪いですが、退職の意思を受理してもらえなくては、バックレる以外の方法がありませんから仕方がないでしょう。
ただ、このバックレを行う際に、ポイントを抑えておかないと自分が損をすることになりますので、しっかりと知識を身につけて行動に移しましょう。
この記事の目次
退職の意思を証明する方法は証拠を残すこと!
会社を辞めることを上司や人事に伝えたにも関わらず受理してもらえない・・・
そんな状況に悩んでませんか?
でもとにかく仕事を辞めたい。辞めなくてはいけない事情がある場合、やむ追えず “バックレる” なんて強行手段まで考えている人も多いでしょう。
あなたは退職の意思を伝えているわけですから、実際はバックれてるとは言えないわけで、一定期間勤務した経歴があれば退職金をもらう権利もあります。
ただ、これは退職にあたる手続きがしっかりと行われたときのみです。
証明する方法はメールやチャットの履歴でもいい
退職の意思を述べた場面を録音するなどが考えられますが、録音となるとハードルが上がるので難しいように思う人もいるでしょう。
あとあと証明を残したいのであれば、退職の意を伝える書類(退職届)を内容証明郵便で送るなどが確実です。
あとは、今やメールの他に仕事上でチャットアプリを使うケースも増えています。
重要なやりとりでさえチャット上で行うのですから、退職を伝える旨をそこに残しておくのも1つの手です。
※一般常識的にはタブーとされているが、芸能人の不倫などでLINEでのやりとりの画面が証拠としてでっちあげられ、法的なことにも発展してるよう証拠になると言える
退職届けを出すタイミングに関して
基本的に民法627条第1項に「2週間前までの申し入れが必要」という旨の記載があるので、最低でも2週間前までに退職の意思を伝えた、という証拠を残すことが大切と認識されていますが、次の第2項にはこんな記載があります。
627条の2項「期間によって報酬を定めた場合には、解約の申入れは、次期以後についてすることができる。ただし、その解約の申入れは、当期の前半にしなければならない。」
わかりやすく解説!
- ここで言う次期とは、月末締めの会社の場合翌月のことをさす
- 1日〜15日が前期
- 15日〜31(30)日が後期
- 5月14日(前半)に退職願=5月31日(後半)退職認められる
- 5月16日(後半)に退職願い=6月30日(翌月後半)退職認められる
- 月の前半に退職願いを出せば、今月末に退職可能
- 月の後半に退職願いを出すと、来月末に退職可能
これらより、最短で16日前、最長で46(47)日前までには退職の意識を伝えないと、法的な恩恵は受けられません。
よって一般的な会社員は月給制(年俸制でも)なので、実は2週間前なら大丈夫という認識は謝りで、期間を把握した上で退職の意思を伝える必要があります。
退職の意思を証明できずにバックれるリスク
もし、退職することが認められずに、上記で述べてきたように何も証明を残さない上でバックレるような辞め方をしてしまうとどうなってしまうのかを見ていきましょう。
懲戒解雇として扱われる
いきなり会社に来ないことは当然のように無断欠勤になります。そして無断欠勤が2週間続くと、会社は懲戒解雇という扱いをするでしょう。
【懲戒解雇とは】
懲戒解雇は解雇の一種ですが、罰を与えるための解雇で、企業秩序維持のために認められています。転職先に偽って「自己都合退社」と履歴書に記載した場合は、虚偽記載にあたり採用が取り消されることもあります。また賞罰について、法令違反があればその事実を記載する必要もあります。
情報引用元:カオナビ「人事用語集」様より
上記であるように罰的な意味合いが強く、「会社の秩序を乱したから会社側に解雇をされた」なんて扱いになります。
この場合、もらう権利のあった退職金がもらえないケースも多く(法的な規律はなく、就業規則によって支給の有無が決まるが、、)せっかく積み上げてきたものが台無しです。
また、転職活動中に被害を被る可能性も高く、新たな会社に勤める会社に提出する離職票だったり退職証明書でもわかってしまうケースがあるので、後々つきまとうと言っても過言ではないでしょう。
仕事を辞めることも選ぶのも職業選択の自由
“退職の意思を認めてもらえない” なんて、ことが当たり前のように起こっている現代社会ですが、職業選択の自由は日本国憲法にもしっかり記載されているので、臆さず自分の意思を貫くべきです。
日本国憲法第22条第1項において「何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択 の自由を有する。」 と規定されています。憲法の中でも特に有名な条文です。
これは職業選択の自由を保障しているもので、自己の従事する職業を決定する自由を意味しています。これには、自分の選択した職業を遂行 する自由、すなわち「営業の自由」も含まれるものと考えられています。
引用元:エン転職様
このように、人々には仕事を自由に選ぶ権利があるので、たとえあなたの会社の1番TOPにあたる社長に退職を認めてもらえなくても退職はできます。強引に引き止める権利は役職がどんなに上の人にもありません。
しかし、法的な観点から見て、しっかりと”退職の意思を伝えていた”という証拠が残らない限りは、あなたが”勝手に会社にこなくなった” “会社の秩序を乱した” と判断されてしまい不利な状況に陥ることもあるので、引きとめられようと意思を伝えたという証拠を残すが大切です。
会社バックれた後のことも考えて行動しよう!
筆者も、会社をバックレるような形で辞めた一人だからこそ気持ちがわかりますが、このバックレる前の期間は「辞めたい」ということしか考えられず、後のキャリアのことなんて全く無意識でしょう。
実際に筆者もそうでした。
ただ、生活もありますし、その後何もしないってことは非常に難しく、この辞めた後の期間に経済的に苦しくなってしまい、泣く泣く入社のハードルが低く離職率が高いブラック企業に入ってしまったなんてことは珍しくありません。
これでは本末転倒です。
そんな事態を防ぐべく、絶対に在職中にやってほしいのがリクルートエージェントに登録しておくことです。
バックれた後に年収150万UP!?
筆者は会社を辞める前に当時の取引先の方からリクルートエージェントを教えてもらい登録していたのですが、これにより無職の期間がなくなり経済的に苦しむことがなく、無料で転職をサポートしてくれた上に結果的に150万も年収アップの転職に成功しました。
上記で紹介している記事でも詳しいことを記載していますが、リクルートエージェントに登録しておくと、担当のコンサルタントがつき、自分の代わりに転職活動をしてくれます。(※もちろん面接等は自分で行くので全部ではないが、書類の手配等や年収交渉はやってくれる)
これは、企業側もリクルートに対して求職者の手配をお願いしているため、利用者ではなく、企業からお金を受け取っているためです。なので我々求職者は無料で利用できるというわけです。
他のエージェントだと利用時間に限りがあったり、面談を求められたりするのですが、リクルートであれば21時〜電話面談をして状況を伝えることも可能ですし、在職中の相談も全く問題ありません。←まさに筆者がそうでした。
これにより、実質バックレる前に転職活動を進められるため、辞めた後に困る・・・なんて事態を未然に防げるわけです。
今は「辞めること」で頭がいっぱいな気持ちは多いにわかりますが、登録して電話で現状や今後の希望を伝えるだけです。
それだけでも、未来は確実に変わってきますし、実際に筆者がそんな経験をした1人なので、1人でも多くの読者様に伝われば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
転職エージェントおすすめ3選
転職エージェント選びに困っている人向けに、転職エージェントを厳選しました。
豊富な求人数『リクルートエージェント』
転職エージェント大手の『リクルートエージェント』。転職実績や豊富な案件から、登録しておいて損はないでしょう。
・転職実績No.1
・非公開求人数10万件以上
・手厚いサポート
→面接力向上セミナー、職務経歴書エディターなど
求人の質を求めるなら『doda』
『doda』もリクルートエージェントに負けず劣らず非公開求人が多数な転職エージェント。キャリアカウンセリングを実施しているので、今すぐに転職をする気がない人もキャリアの相談をしてみましょう。
・非公開求人含む約10万件の求人
・キャリアカウンセリングあり
・年収査定可能
『type転職エージェント』
『type転職エージェント』は営業、エンジニアに強く、大手企業とのつながりが強いことが特徴。また、年収交渉に強く、あなたの納得のいく勤務条件に近づけてくれるよう努めてくれます。
・約80%が非公開求人
・年収交渉、条件交渉など各種交渉に強い