「年功序列」なんてことが当たり前の日本社会において、先輩よりも仕事ができるのになかなか評価をしてもらえない。年齢や勤続年数重視の現状に不満を抱いている方も多いでしょう。
そんな会社が多い中で、外資系企業を中心に年齢は関係なく成果主義で給与やポジションが上がる会社もあるのも事実です。若くして社会的な地位も高くなるので憧れの的でしょう。
今日はそんな成果主義の会社に転職するメリットやデメリットについてご紹介してきます。
この記事の目次
成果主義の定義や理解の仕方
その名の通り、仕事であげた成果によって給与やポジションが決まる仕組みを言います。よく”インセンティブ” なんて言葉で表現されることも多いです。募集用途の給与欄には “基本給+インセンティブ(能力給)” と書かれていることでしょう。
欧米をはじめ中国などでは成果主義をが当たり前で、日本に進出している外資系企業でも用いられます。
日本でもソニーやパナソニックをはじめとする大企業が2010年台に入り次々とこのシステムを導入しましたが、どこの企業も苦戦気味で、日本で浸透するのは難しいなんていうのが見解です。
一方で、不動産営業・生命保険営業の世界では、日系企業でも古くからこの仕組みが使われていて、社員同士が切磋琢磨して業績を伸ばし続けている会社があるのも事実としてあります。
日本では成果主義の会社が少ないために羨ましがられる風潮がありますが、一概に良いもの・悪いものとは言い切れないないので、自分でメリット・デメリットを把握した上で挑戦するのがいいでしょう。
成果主義の会社へ転職する3つのメリット
結果が給与や待遇に反映されるのでやりがいがある
仕事に求めることを「やりがい」なんて言葉で表現する人が多いように、給与・勤務地・人間関係と、自分の仕事に対しての満足度を計る基準はたくさんありますが、やはり「やりがい」を感じられる環境にいることで満足度は高まります。
↑上記の記事では、転職後の仕事に満足している。「やりがいを感じられる」なんて答える人の割合を記事内で紹介しています。
やりがいはお金だけでは表せませんが、誰でも評価が上がってボーナスが通常より多ければ嬉しいですよね?昇給すれば嬉しいですよね?
「誠意は言葉ではなくお金」なんて言葉を残したプロ野球選手もいますが、サラリーマンの世界でも例外ではないのです。いくら感謝されても、それが形(お金)や待遇として残ることで満足度は上がり、「仕事のやりがい」につながります。
成長する以外の手段がなくなる
成果をあげないことにはライバルに置いていかれる一方なので成長する以外の手段がなくなり、結果的に自分が成長できるなんて環境が手に入ります。
完全成果主義を採用する会社では、何年勤めていても基本給は同じ初任給程度、あとはインセンティブ部分でカバーしてください。
なんて給与形態になっています。ゆえに成果を上げられない人は退職する以外の手段はなくなり、離職率も高くなりがちなので勤めるだけで危機感と隣り合わせの状況になります。
成長する過程では危機感と隣り合わせになることは絶好の機会です。早く成長したい!なんて人には持ってこいのシステムですね。
優秀な人と仕事ができる
上記の続きなりますが、完全成果主義を採用しているような企業では、ある程度成績をあげ続けている人でないと会社にい続けることが難しいので、自ずと周りは優秀な人だけになります。
その厳しさを理解した上で入社する人も多いので、優秀な人も集まりやすいでしょう。
年功序列の企業で勤続年数で出世が行われますから、これでは尊敬できないような上司ができて当たり前です。上司に不満があるのも当たり前で、自分の能力もわかってもらえないこともあるでしょう。
優秀か優秀じゃないかの判断は人それぞれですが、ビジネスの世界では成果をあげている人こそ優秀です。それを理解している人であれば成果を残し続けている人が多い環境は魅力でしかないでしょう。
会社のメリット:経費が削減できる
年功序列の企業では、どんなに売上が上がっていなくても働いた分の給与は支払わなくてはいけないので、その人のポジションが高くなればなるほど額は大きくなります。
しかし、成果主義にすることによって業績をあげてない人の給与はカットすることができ、成果に応じて給与(出費)の額が変わるので、結果的に企業としては経費の削減になるのです。
実力主義の会社へ転職する3つのデメリット
個人プレーが目立ってしまう
会社は組織であるので、個人プレーではなくチームプレーで、個人ではなく会社の業績を上げることが大切です。
もちろん個人の業績が伸びれば会社の業績になるので一概に個人プレーが悪いとは言い切れませんが、個人プレーによって他の人の妨げになったり、全体的な業績が下がってしまっては元も子もありません。
新規開拓営業でもない限り、個人の力のみが反映される仕事はまずなく、プロジェクトや案件が大きくなるほどチームワークが必要でしょう。にも関わらず「評価をあげたい!」なんて強い思いを持つ人ほど個人でガツガツと物事を進めがちになります。
ライバルの足を引っ張る等、人間関係の悪化
社員である以上会社の業績が上がるのは嬉しいことであり、本来であれば、業績上がる=ボーナスアップ、なんて方程式が成り立つでしょうが、成果主義の会社では個人がピックアップされるので業績をあげてない個人からすると意味がないとも言えない状況になります。
ゆえに、会社の業績より個人、競合他社より同僚がライバルとなり、その同僚の足を引っ張ったり、嫉妬や妬みの対象となってしまうなんてことは珍しくありません。
争いが激しいことは成長する過程では必要なことですが、方向を間違えるとお客さんの取り合いなどのトラブルにもなり兼ねません。人間関係のトラブルの1つや2つは少なくともあると思っておくのがいいでしょう。
8:2の法則の8の人の能力は一向に上がらない!
成果主義の企業では、優秀な人が集まっているので成長できる、なんて話しを序盤でさせていただきましたが、8:2の法則(レパートの法則)というのはご存知でしょうか?
様々な場面で使われる言葉ですが、これを会社の人間に当てはめると、2割の人が会社の業績の大部分の売上を上げ、残りの8割は大した売上を上げてないことを意味します。
いくら優秀な人の集まりでも、組織となると勝ち組負け組がはっきり別れてしまい、負け組にあたる8割の部分の人が多いゆえに成長してなくても気づかない、周りと一緒くらいで満足する人がでてしまうのです。
争いが激しい現場では、数字として自分の成果がはっきりと現れますから、自分が2の方なのか8の方なのか?がはっきりとわかります。
ゆえに成長できる環境にも関わらず、現状に甘んじてしまう人が多く生まれてしまうのも事実なのです。
会社のデメリット:評価基準を作るのが難しすぎる!
新規開拓営業でしたら、”今月新規5件獲得!” なんてわかりやすい数字で評価が与えられるのですが、その他の業務になるとなかなか判断が難しいです。
その判断を部署の上司に一任すれば、上司の好みになってしまって反感を買うし、一定の評価基準を作れば、その部分にだけしか気を使えない機転が利かない社員が生まれてしまったり、評価基準で頭を悩ますのが会社のデメリットと言えるでしょう。
成果主義の会社へ行くなら覚悟が必要!
成果主義の会社へ行くためのメリット・デメリットを紹介していきましたが、あなたにとってはメリットとデメリットどちらが印象的でしたか?
人によって感じ方はそれぞれですが、結論として言えるのは”成果主義の会社へ入るのであれば、覚悟はしておくこと”です。
働き方改革なる取り組みが行われ、ブラック企業撲滅!なんて叫ばれている昨今ですが、自分の業績を上げて評価される体制を整えるにはある程度のハードワークが必要になります。
もちろん仕組み化なんてことが最初からできればいいですが、簡単に作れるものではありません。誰もがトライアンドエラーを繰り返したのち、業績を伸ばせるものです。トライアンドエラーの過程そのものがハードワークになりかねません。
ライバルとの熾烈な争いによって、人間関係の悪化だって覚悟しておくことでしょう。同僚と言えど成果主義の会社では、みんながライバルですから仲良くできない人もいて当たり前です。
あなた成果主義の会社へ転職する上で覚悟しておくべきことはたくさんありますが、メリットばかりを見て転職することだけはおすすめできません。
しかし、やはり働いた分だけ、成果を上げた分だけ給与や待遇となって形となるのは、ビジネスマンとしてはこれ以上ない喜び・魅力であることは代わりがないので、挑戦するべきとも言えるでしょう。
もし、これから成果主義の会社へ転職を検討される方は、マイナビエージェントなどの転職支援サービスを利用して、プロのキャリアコンサルタントに自分の取るべき行動や心構え、そして転職活動をサポートしてもらいましょう。
何を隠そう、キャリアコンサルタントも成果主義の元で働いている人がほとんどなので、その実態や本音、なんてところが聞き出せるかもしれません。
マイナビエージェントでは業界でもTOPクラス!?なんて言われるほどの求人数を扱っていますから、成果主義以外の会社でも待遇がよければ・・・なんて決めきれない人でも選択肢は多いのでおすすめですよ!
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