やばい!やらかした!
失敗は誰にもあること。しかしその失敗の大きさゆえ、「やばい!このままではクビだ!」なんて状況に追い込まれていませんか?
結論から言わせていただきますが、どんなミスであろうと基本的に社員をいきなりクビにすることは雇用契約上難しいです。ミス1つでクビにできてしまうと経営者による権力の濫用が横行してしまうので、労働基準法では労働者の権利がしっかりと守られています。
ミスしてしまった今でこそ「お前なんてクビだ!明日から来なくていい!」の一言を言われるのではないか?と不安な気持ちはわかりますが、仮にそんなことを言う上司がいたら逆にパワハラに値する可能性だってあるので、以下では法的なことも紹介しつつその訳を徹底解説していきます。
この記事の目次
会社が社員を簡単にクビにできないわけ
【労働契約法第16条】解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。
ドラマや映画の中で、仕事でミスした際に「クビだ!」なんてシーンを見る機会が多いですが、そんな好き勝手経営サイドが社員をクビにすることは解雇権の濫用とされて法的にも無効です。
遅刻が多い、業績が悪い、ミスが多い等、合理的な理由があったとしても、能力が足りていない社員への教育が足らない等、会社側の落ち度も十分考えられるため、契約法にある社会通念上相当であると認めさせる、許可をとることは非常に難しいです。
形式上解雇できた場合も、あとから「不当解雇」等を指摘された場合、損害賠償を支払うリスクだけでなく対応への手間を考えると企業側のメリットも少ないでしょう。
そのため、社員をクビにするのは非常にハードルが高く、会社にとってもリスクであり簡単なことではないのです。
「クビ!明日から来なくていい」もありえない
「明日からこなくていいよ!」
こんな言葉を冗談でも言われた人がいると思いますが、実際に明日から会社に行くことが許されなくなった場合、「いきなり仕事がなくなった」「お金が入って来ない」なんて心配をするでしょうが、この場合もしっかりと労働者は守られます。
【労働基準法第20条】使用者は、労働者を解雇しようとする場合においては、少くとも三十日前にその予告をしなければならない。三十日前に予告をしない使用者は、三十日分以上の平均賃金を支払わなければならない。
- 労働者を解雇する場合は30日前に通告する必要がある
- やむを得ない事情があり、予告なしの場合は30日以上の給与が支払われる
①②より労働契約法16条の条件を満たして、仮に「明日から来なくていい!」が成立したとしても、いきなり収入がなくなったり仕事を失うこと状況になることはまずありません。
クビ(解雇)と認められるケースとは
- 会社の不利益になることを故意にやっていた
- 犯罪
ここまで会社側が社員をクビにするのは難しく、労働者はしっかりと守られているというお話しをしてきましたが、以上の2点はクビになってもしょうがないです。
①会社の不利益になることをやっていた例
上司に怒られた腹いせに商品の受注数をわざとミスする。ライバルに負けたくないがゆえに、プレゼンデータを故意になくす、削除。
なかなかドラマのなかの世界だと思いがちですが、ストレス社会ゆえ実際に存在しないとは言い切れません。
人間関係のこじれで利益を思うように伸ばせていない会社もたくさんあります。
②犯罪にあたる例
これは言わずと知れた犯罪行為です。プライベートでの事故や傷害事件などはもちろんですが、最近では罪の意識のない犯罪も増えています。
ネット上で仕事が解決できる時代になった上、その情報に対する価値が高まっています。
お客様リストが分厚いノートにまとまっていればそれを盗み出して他社に渡すことは難しいかもしれませんが、ネット上であればメール1本で解決するので副業感覚で情報(お客様リスト等)を流すような人もでてきました。
これも立派な犯罪ゆえ、いくら労働基準法で労働者側が守られていようと許される行為ではありません。当たり前ですが、クビ(解雇)になります。
セクハラ・パワハラもこれに該当しますね。会社の規定による処分で片付けられることが多いですが、被害者がその気になれば十分犯罪として扱われるものです。
「これくらいどこにでもある」「我々の時代はこれくらい普通」等、押し付けガチですが、”犯罪”という認識を持つことが重要でしょう。
整理解雇のパターン
経営不振での会社の倒産、事業縮小によるものです。リストラなんて言われますね。これは労働者本人というよりは会社の問題なので、致し方ないと言えます。
ただ、整理解雇にも条件があり、例外なく労働契約法・基準法は適用されますので、「明日から急に仕事がない」「給料がない」なんて状態はまずないでしょう。
※数人規模の会社で経営陣が夜逃げしたような状況の場合を除く。
失敗は取り返しがつく!信頼を取り戻すのが第一
ここまで会社側が労働者をクビにすることは難しいことを話してきました。ただ、ミスをすることによって信頼は失うことは事実ですので、まずはその信頼を取り戻すことには努めましょう。
大失敗したときこそ”人のせい” にしたり自分は失敗しないように努めたと “弁解” しがちですが失敗は失敗です。そのことを潔く認めて謝罪、上司への報告も「自分が悪い」と認めた上で包み隠さず行いましょう。
問題が長引くことで、ことが大きくなりがちなので、問題を最小限に抑えるのは原因をはっきりする(自分が失敗した場合は自分と認める)、同じようなミスがないようする改善案の提案をする。等、いつまでもミスをひきづらないことが信頼回復に繋がります。
過去は変えれませんから、”開き直る” というと無責任に感じるかもしれませんが、そのくらいの気持ちで肩の力を抜いて今まで通りに仕事をすることが1番の信頼回復方法です。
それでも会社に居づらい場合は転職も視野に
クビにならなくても、ミスをした手前周りの目が気になり会社に居づらくなってしまう場合も多いです。最悪の場合、圧力のような形で自主退社へ追い込まれるようなケースも残念ながらあります。
法的に労働者が守られているので退社することは本望ではありませんが、会社に居づらい思いをして精神的に苦しむのもいけ好かないです。自分の権利を主張して会社側と戦う形になるのも様々な意味で体力を使うのでおすすめはできません。
この場合は、仕事を変えるということが1番の解決法でしょう。
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無理して今の会社にとどまることで精神的なダメージを抱えてしまい、働けないという最悪の事態を防ぐ意味でも外の世界に目を向けてみるといいでしょう。
余談ですが、実際に筆者も「もう働きたくない・・・」「死にたい・・・」くらいの状況まで仕事を通じて追い込まれました。
そこでリクルートの担当者さんの力を借りつつ、なんとかその状況を抜け出し、今現在生き生きしながら転職先の会社で働けているので、本当に悩んでいる方がいれば最初の一歩を踏み出して欲しいと本気で思っております。
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