就業時間前の朝礼は労働基準法違反の可能性も…時間外手当てを受け取る条件

就業時間前の朝礼や会議は労働基準法違反!?

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業務開始時刻が9時なのに毎日8時45分から会議がある。

あれ、これって労働時間に入らないの?なんて疑問に思っている方も多いでしょう。

結論から言わせていただくと、参加が強制されているにもかかわわらず時間外手当(残業代)がない場合は法的にはアウトです。サービス残業ならぬサービス早出になってしまいます。

今日はそんなサービス早出に対する法的な扱いや、時間外手当の受け取り方についてさらに詳しく迫っていきましょう!

朝礼への参加が強制されていて、手当がない場合は違法

業務時間外にも関わらず朝礼への参加が強制されている場合は時間外手当の対象となるので、給料に含まれていない場合は労働基準法違反に当たります。

強制の判断条件としては、

15分前には出勤するというアナウンスが会社や部署内で行われている→メールなどでされている場合は強制だと判断できる

決められた就業時間に間に合っているものの、就業時間前の会議などに遅刻したら怒られた→就業時間外に対して怒られるというのはパワハラにも当たる

以上のような例が挙げられます。あなたの会社はどのような形で強制がなされていますか?強制されているな〜なんて思い当たる節を探してみるといいでしょう。

ポン太
僕は10分前に会社に着いたんだけどPCが立ち上がらなくて。。。その時に「明日から、そゆ事態に備えて30分前に来い!」なんて怒られた経験があったな。
ジョブエモン
冗談ならまだしも、ぽん太くんが強制性があった、と受け取ればそれも問題になるね。これは言った言ってないのトラブルになるから、仮に何回も言われる場合はメモ程度でいいから記録をつけておくといいね!

強制されてなくても違法なケース

自分の会社の体制を振り返ってみると、強制とはっきりと言えるような言動はなく、社員全員が暗黙の了解の上で業務前の会議が行われている。または形式上は自由参加となっている等のケースも考えれます。

強制ではないので時間外手当が振り込まれてない場合も違法とは言い難いですが、会議内容によっては十分違法として認められます。

具体的には “出席しないと仕事に支障が出るケース” です

いくら暗黙の了解、自由参加、という名目と言えど、会議内容が1日の仕事の段取りや業務に関わる内容であれば、形式上は自由参加でも出席せざるを得ないと判断できますから事実上は強制になります

その点、体操や声出しなどは業務に支障がないと判断できなくもないので、はっきりと違法とは言い難いです。

あとは社員旅行等もグレーな部分が多いです。労働時間と

「社会人としての礼儀」として早出を要求してくる場合

相談で多いのが朝礼以前に、「社会人の礼儀として」「新入社員なんだから早くこい」なんてことです。

ただこの場合、「会議があるから」という名目ではなく、「社会人の礼儀として」という一個人の意見なので、監督権限がない(課長や部長ではない)先輩からの指示であれば正式な業務命令とは言えないので、またまた判断は難しくなります、

しかし、来ないと怒られる、仕事量が増える、等の体罰的なことがあれば十分”強制”に値するので違法性は高いと見ていいでしょう。

また、鍵を開ける係、掃除当番、など完全な役割がある場合は完全な業務なので労働時間だと判断ができます。

証拠がなくては認められないので注意

違法性を主張したい場合、会社であれば人事、外部に相談するなら労働基準監査署になりますが、どちらも「私は時間外手当がもらえないにも関わらず強制的な労働をしていました」と事実を伝えても、なかなか親身にとり扱ってはもらえません。

なので、「朝早く出勤させられていた」という、違法性を証明するためには日頃から証拠となるような資料や事実を揃えておくことが大切になります。

【証拠として残すべきもの】

  • タイムカード
  • PCのログインデーター
  • 個人で記載するのもあり
  • 交通機関で使うICカード履歴(Pasmo等)
  • GPS情報などから記録してくれるスマホのアプリ
  • 朝早く出勤することが義務つけられていることがわかるメールや書類
  • ボイスレコーダー(ハードルは高いが・・・)

等は証拠として残しておくといいでしょう。今ではスマホのアプリの性能が高くGPS情報などから出社退社時刻を正確に管理してくれるものもあります。

自分で毎日記録するとなると漏れなども起こりがちなので、ある程度自動化して記録をしてくれるのは魅力的かつ正確な証拠して認められます。

早出への過剰反応はおすすめしない

ここまで早出に関する違法性について述べてきましたが、過剰に反応して何でもかんでも違法性がある!という解釈をするのはおすすめしません。

例えば、着替える時間や、オフィスが広い会社の場合、会社内に足を踏み入れてからデスクまでに着くまでの時間は・・・なんてなってくるとキリがなくなってしまうためです。

ここまで来ると会社側も譲れない部分でもありますし、法的にも判断が非常に難しいところではあるので、仮に大きな話しになった時に裁判官や弁護士に任せるしかないというのが答えです。

2年までしか遡って請求できない

【労働基準法第115条】この法律の規定による賃金(退職手当を除く。)、災害補償その他の請求権は2年間、この法律の規定による退職手当の請求権は5年間行わない場合においては、時効によって消滅する。引用元:厚生労働省様より

時間外手当、早出であっても残業として計算されます。残業は基本は2年までしか遡って請求ができませんので、労働監査署や人事への相談は早めにしましょう。

しかし、このような相談や請求のほとんどが、人間関係のこじれなどを恐れて在籍中に行う人は実際にはかなり少ないです。残念ながら退職時ではないと言い出せないような労働環境があるのも事実です。

ただ、これらは労働者に与えられた権利であり、何も労働者が我慢したり退職したりする必要はありません。時間は淡々と過ぎさるものなので、時効になる前に少しでも上記で述べてきてようなことが当てはまる場合は行動を起こしましょう。

証拠を集める→会社の人事or労働基準法監査署に相談する、という流れで、未払いだった朝の労働時間に対する給与を取り戻すのです。

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2020.03.30

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