この記事のポイント
- ユニオンショップと呼ばれる部類の組合に入っている場合は会社との雇用契約に含まれているので原則退会ができない
- オープンショップの場合は任意加入なので辞めることは出来るが建前上であるのでハードルは低くもない
- 会費がかかるデメリットもあるが、社外の人に会社の問題を提議ができたりメリットもある
- 不法なリストラ等からも守ってくれる場合もある
「今更だけど毎月給料から天引きされる労働組合費ってなんだろう??」
保険や所得税以外のところから引かれる労働組合費用。平均して毎月5,6000円と決して小さくない金額なので
「できることなら払いたくない」
「なんのために払っているかわからない」
なんて人が多いことでしょう。
万が一のために・・・なんて言う理由で入っている人もいますが、会社の体制させ整っていれば労働組合ではなく会社の人事が対応してくれるもの。※会社の契約上、労働組合への加入が必須な場合は除く
今日はそんな労働組合に入ってはお金を払い続けていて、意味あるの?ないの?なんて、はっきり把握ができていないあなたに向けて詳しく説明していきましょう!

この記事の目次
労働組合の仕組み。辞められる組合と辞められない組合が存在する

「労働者を守る制度」なんて言われる労働組合ですが、メリットデメリット以前に、どんなシステムなのかを紹介してきましょう。
ユニオンショップとオープンショップ
多くの企業はユニオンショップと言って、会社と労働組合の契約で、”A社で働く社員は絶対にB労働組合に入らないといけない” という契約が交わされています。
この場合は強制加入で、もしも労働組合を抜ける場合は会社も辞めなくてはいけないことは理解してください。
次にオープンショップ。こちらは労働組合に入るか入らないかの判断は個人に委ねられます。しかし、実際は会社の上司(実際に加入している労働組員)から勧誘されて入らざる得ない状況になったりと、こちらも半ば強制的な形で入る人が多いです。
この記事に辿りついてくれた人もきっと、「おすすめされるがまま入ったけど、いまいち理解ができていない」なんて人が多いでしょう。
組合の種類のポイント
- ユニオンショップ=会社と組合、そして労働者との契約上会社を去る以外に基本的には破棄ができない
- オープンシップ=建前上は任意なので辞めることができる
自分が毎月払っている労働組合はオープンなのかユニオンなのかをまず把握しましょう!

労働組合に入るメリット
お待たせいたしました!
ではここからは労働組合に入っている人、そしてこれから労働組合に入ろうと考えている人に向けて、加入するメリットについて紹介していきましょう。
労働組合が自分の口となってくれる!?
労働組合は会社の労働者を守る制度です。会社への不満など、直接会社に言ってしまうとトラブルになりかねませんから、労働組合側が間に入って解決に向けて仲裁してくれます。※もちろん事例にもよりますが・・・

経営陣への不満を団結して意見できる!
上記と似たようなものになりますが、労働組合の取り組みの一環で年に1回や2回職場環境に対しての意見や不満等を社員アンケートなどから集める、なんて取り組みを行なっている団体が多いです。
ここでは各個人の意見ではなく、労働者(社員)側の意見として経営陣に伝えられるので、経営陣も見過ごすことができないものとなります。
経営陣と癒着していて、アンケートとは名ばかりに機能していない団体も存在しますが、非常にこれを有効活用して経営サイドに意見を言える労働組合もあるので、風通しの良い環境を作る意味では多いにメリットと言えるでしょう。
内部告発、というと大げさですが、社内の悪し習慣や労働状況に関して外部に意見できる貴重の機会ですよね。

会社の交流を増やすことができる
労働組合の活動で1番イメージが多いのが組合の招待イベントでしょう。多いところだと月に1回程度、組合に入っている社員が集まり、交流会・飲み会、など盛大にパーティー形式で行なっていることも多いです。
基本は同じ部署内の人としか関わりを持てませんから、このように組合を通じて様々な人と関われることは機会は貴重で有意義なものになります。
不当解雇の際に守ってくれる
企業と言えど人が集まって構成される組織ですから、人間関係のこじれが起こってしまうことは仕方ないこと。
しかし、トラブルが大きくなると”不当解雇”なんて言われるように「好き・嫌い」で解雇や人事異動をするような上司が跡を経ちません。厄介ものは近くに置いておきたくない、自分の指示に従えないやつはいらない、なんて上司の判断でしょう。
いくら上司であろうと、これらは権力の濫用にあたりますし、本当に好き嫌いで物事を判断しているのだとしたら、社会人として最低です。
上司に盾をついて、あとあとメリットがある人なんていませんから、他の社員はなかなか自分の味方をしてくれません。そんな時に労働組合が自分の味方となって解雇を宣告した企業を相手に交渉や事実確認を行なってくれるのです。
組合としても、解雇を機に組合員が減ってしまうことは好ましいことではありませんから全力で対応しくれるでしょう。
労働組合に入るデメリット
ただお金を払っているだけではなく、少なくともメリットがあることを理解していただいたところで、もちろんデメリットも存在することを話していきましょう。
毎月、労働組合費が天引きされる
トラブルが会った時だけ頼りたい・・・なんてところが本音でしょうが、組合費は毎月天引きされます。
組合を本気で頼る機会なんて少ない人の方が大半ですから、「ただ引かれているだけ」と感じるのは当たり前で、誰もが思うことでしょう。
イベントごとへの参加が強制
組合の活動が公にでることなんて滅多にないですから、イベントなどを開いて如何にも”組合感” “このような場を提供して仕事してます!” なんてアピールするため、組合員をイベントに招くことに必死です。
上司が役職に就いている場合など、如何にも仕事の一環とばかりに参加させられるので、飲み会や人との交流が苦手、そもそも早く帰りたいなんて人からしてみると苦痛でしかありません。
謎の?役職につかされることが多々。。。
基本的には「組合長」「副組合長」「専務理事」「常務理事」なんて役職が労働組合にはありますが、企業の一般社員にもそれぞれの役職でポジションが与えられているように、「飲み会企画係り」「スライド作成係」等、謎?とも言えるような役職を、はたかも会社の仕事であるかのように押し付けられることがあります。
「そこで頑張れば仕事の評価に繋がるかも!」
なんてポジティブな人はいいですが、本来、組合は会社の業務とは別のところにありますから、そこでの活動が評価に繋がること自体馬鹿げた話です。
役職につくことで手間が増えることも確かなので、デメリットとして言いようがないですね。
【結論】労働組合に入らなくても問題ない

ユニオンショップの組合に入っている人は意味がないからと言って労働組合を抜けることは難しいですが、オープンショップの場合会社の人事や雇用体制が整ってさえいれば労働組合なんてなくても人事の関わる問題は解決できます。
どうしようもないケースでも、その場合は労働組合というよりは弁護士などに頼って、法的な解決を求めればいい話しなので、「別に必要ない」と本人が感じればそれまでですし、筆者もそうです。
社員の要望や意見を、組合ではなく、社内で人事部(他の部署でもいい)がアンケートをとって、役員が社員の意見を反映している会社だってたくさんあります。
そんなこともあって、近年では労働組合加入率が減少傾向にあるのも事実としてあり、今後もその流れは変わらないと言えるでしょう。
もしあなたが今勤めている会社に不満があったり、このまま働く意味を見出せない、「労働組合にもなんでお金を払い続ける意味があるの?」なんて感じるのであれば、転職という形で勤める会社自体をそもそも変えるという選択肢だってあります。
毎月引かれている労働組合の会費を、将来もらえるかわからない年金の代わりになるよう、貯金をする、保険の積立、投資信託に、、、なんて選択肢も十分ありますからね!
労働組合と言っても名ばかりのところが存在するのも確かであり、結局会社の内部を知る余地もない組織が自分を守ってくれると言ってもたかが知れているので、勤める会社の体制が整っているに越したことはないのです。
その点をよく考えて、労働組合に毎月払っているお金はもちろんですが、自分のキャリアについても1度考えてみてはいかがでしょうか?
もしも、労働組合に頼らないといけなそうな会社であれば、今後も働き続けることはおすすめできません。
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