夫に転職して欲しいと切り出した妻、夫婦で挑んだ転職活動の第2話になります。
第1話はこちらから
転職を提案後、主人はとても驚いたと同時に迷っているようで「でも…もう10年も務めているし…」と歯切れが悪い返事を繰り返していました。
心のどこかで、『転職したい』という気持ちはあったのだと思いますがやはり不安も大きかったようで決断できない様子。
「決断は主人に任せよう!」と数日様子をみていましたが、生活がかかっているので安易に転職できないという責任感と、本当は一刻も早く今の職場を辞めたい、という気持ちと板挟みになって前に進めなくなって苦しんでいるようでした。
ここで妻である私が背中を押さなければ、主人は自分を犠牲にしてでも仕事を続けて最終的には精神的に何らかの支障をきたしてしまうだろう、とかなり切羽詰まった危機感を強く感じていたので多少強引にですが転職をすることを了承させて転職活動を開始しました。
また、例え転職活動が上手くいかなかったとしても度重なる圧迫面接や上司からのパワハラですっかり自分に自信を失ってしまい『ダメな人間、価値のない人間』だと思い込んでしまって視野が狭くなっている主人に、
『目の前の上司の評価だけが全てではない、あなたの良さや人間性をきちんと理解して評価してくれる人や、あなたに働いてほしい!と望む人はいるんだよ』
という自信を取り戻してネガティブな気持ちを少しでも払拭して欲しいという気持ちで、現状が少しでも良い方向に向いてくれれば…と一か八か、少しでも良い方向へ向かうきっかけになれば…と賭けのような気持ちも強く持っていました。
この記事の目次
転職エージェントへの登録
最初は、手始めに転職エージェントに申し込みをしました。
主人の転職回数は過去2回、両方ともIT関連の営業事務経験があり、。当時はコールセンターでのSVなので、同じような一般事務か営業事務、コールセンターでの勤務を希望していました。
口コミを調べて4~5社ほどピックアップし何社かエージェントへ登録したのですが、求人の提案があったのはリクルートのみ。
その他の転職会社は「あなたに合う求人は今のところありません、また何か求人がありましたら連絡します」と言った内容のメールがが送られてくるのみで、その後も音沙汰はないままでした。
転職の際にこちらが提示した条件は、それほどに無謀な条件にはならないように設定しました。
リクルートへ提示した条件
- 雇用形態ː正社員
- 年収ː350万以上(査定含む)
- 職種ː事務かコールセンター系
しかし、それでも契約社員からの正社員希望、年齢も34歳で35歳までのキャリア形成の為の年齢制限を設けている企業が多いところからするとかなりギリギリの年齢、そして事務職かコールセンター希望と、デスクワークに限定されているという部分がネックで求人がないのか、連絡があったのはリクルートのみでした。
リクルートエージェントと電話面談をすることに
リクルートさんは2日程度で連絡がありすぐに電話面談をすることにしました。
直接、会って面談を…とのことですがリクルートさんとこちらの時間の折り合いつかなかったこともあり、電話で1時間程度の面談をしました。
現在の状況や希望について、そして家庭の状況など事細かにテキパキ聞き出しているのか終始和やかに会話も進み、担当さんも既婚男性、子供の年齢も近い、ということもあり終始和やかに会話は進んでいました。
担当さんが良かったのもあるのかもしれませんが、さすが大手だなぁといった印象でした。
リクルートエージェントのSさんは色々聞いた後、事務職ではなく『総合職』を受けたらどうかと提案してきました。
事務とコールセンターの経験しかないのに総合職??となりましたが、主人の話し方や性格、やってきた業務が総合職に生かせるのではないかと感じた、とのお話でした。
デスクワークであればまぁいいかな、と主人は考えていたようなので言われるがまま送られてきた求人数社に応募しました。
その後も職務経歴書の添削やアドバイスの連絡をマメにしてくれ、求人もマッチしそうなものが出る度に随時送ってくれ、とても熱心にサポートをしてくれる印象を受けました。
分からないことをメールで質問すると早い段階で返信があり、担当Sさんが終日多忙であってもサポートの別の方から代理できちんと返信もあり、連絡が滞ったりといったことは一切なく、報連相もしっかりされているようでエージェントサービスとしてはとても満足しました。
結果としては、求人は数十社ありましたが吟味して8社ほど申し込みしてしてみましたが書類選考すら通過せずに落ちる始末。
30代前半で正社員として働いていないのは厳しいとの回答も多く、かなり厳しい転職活動の幕開けでした。
ようやく通過した2社も一次選考であっさりと落ちてしまい、エージェントさんも企業側にプッシュしてくれたりこちらに過去のデータからのアドバイスをくれたりと手厚くフォローはしてくれていましたが、エージェント側の提案した求人で結果を出すことはなく、エージェント側での内定は0という結果で終わりました。
※ちなみに筆者の場合は、リクルートエージェントの手厚いサポートのもと転職に成功しています。
妻としてサポートした4つのこと
転職活動は本人がやることだから妻は見ているか声掛けだけ、と思ってませんか?
ただ声を掛けるだけでは、「頑張っているのに急かすな!」と反発されるだけになってしまいます。
でも、「妻にできることなんてない…」と思っているかもしれませんがそんなことはありません!
転職活動前に、夫婦で話し合ってサポートできる部分をサポートするだけでかなりご主人の負担を減らすことが可能です。
お互いにイライラギスギスしていては家庭の空気も悪くなってしまいます。
『どこまで』サポートするかはご主人がどこまでじぶんでたやりたいかにもよりますので人それぞれですが、ここでは私が実際にやったサポートについてお話していきます。
転職サイトの履歴書や職務経歴書の代行入力
全て履歴書や職務経歴書の入力が必須で入力するにも骨の折れる作業で結構時間かかる作業でした。
仕事をしながらの転職で元職場も繁栄期で残業が続いていたのもあり、少しでも負担を減らして面接だけ全力でして欲しいという気持ちと登録するだけで嫌気がさしてしまって挫折して欲しくなかったのもあり、履歴書や職務経歴書はあらかじめ主人に聞いてひな型を作っておいてそれを元に私が代行入力して登録していました。
求人サイトの絞り込み作業
会社でクタクタになって帰ってきて膨大な量からの転職作業は見るだけでもウンザリする…と主人がボヤいていたので、希望求人の概要を聞いておいてあらかじめ該当する会社を何社かピックアップして帰宅後に主人が目を通す、という方式をとっていました。やってみて気づきましたが、この膨大な求人に目を通すだけでもかなり疲弊します。
仕事から帰ってきて目を通して詳細まで見て…とやっていたら、嫌気がさして転職活動を中止したりやめてしまう人がいるのも頷けました。
帰宅後、求人検索で余暇の時間が全くなくて寝るだけ…といった状態ではストレスイライラも溜まりますし、精神衛生上も悪く、何よりすぐに嫌になってやーめた!となりがちになってしまします。
転職エージェントの真似事みたいな感じで行っていましたが、主人はこの作業をやってくれることが一番助かったと言っていました。
元々、主人は検索したり調べたりといったことがあまり好きではない人で時間がかかるタイプに対して私は調べたり検索したりといったことが得意なタイプなので、適材適所ではありませんが求職サイトの更新日に調べてピックアップ、という作業を、家事の合間にしていました。
転職進行表の作成
同時進行で応募しているのでどの会社がどの状態だったのか、が混乱することが増えてきたのでシンプルに『転職進行表』を作成しました。
選考が終了したところに関しては、灰色に塗りつぶしたりしてパっと見て分かる進行表を心掛けて作成しました。
面接の前には、会社の概要な募集要項についておさらいするのは必須だと思います。
その際に、会社の概要URLに会社のHPのリンク、募集要項URLに求人の際の募集要項のリンクを貼っておくことで、いちいちサイトを開いて調べなくても簡単にクリックするだけで見ることができて便利!と主人には大絶賛でした。
手帳に書き留めておいてもいいですがごちゃごちゃになりがちなので、このような見やすい表を作って自分なりに分かりやすくしておくと余分や手間や時間の短縮になるのではないでしょうか。
スケジューリング&メールの返信
面接が得意な人はいいですが、苦手な人に毎週のように3つも4つも面接を入れてしまうとそれこそ疲れてしまって嫌気が差してしまうので、面接が苦手な主人に週に2つを上限に面接を入れるよう調整していました。
また、仕事後に面接の調整のメールをするのも何社も同時にやっているとそれこそ時間がかかってしまうので、面接の調整や御礼に関しては定型文のテンプレを予め作っておいて、それを少しアレンジして私が代わりに返信していました。
面接後のお礼や重要な内容は主人にしてもらっていましたが、テンプレ返信でできるものは昼間に私が返信しておくと夜には返信が届く、といったように非常にスムーズに面接の調整をすることができました。
先のみえない転職活動だからこそ、長い道のりになるのも見越してのこういった苦手面のサポートは必須だと感じました。
転職が決まった会社の内定までの流れ&体験談
今回、内定を貰って転職を決めた会社はコールセンタのーの新規立ち上げの会社でした。こちらの会社の転職活動の流れについて、体験談を交えて具体的にお話していきたいと思います。
一週間ギリギリの書類選考
書類選考で1週間程度かかります、といったところで選考に通るのであれば2~3日で返信が来るとネットでどの記事もそうなっていたので5日目になってもまだ連絡はなかったので既に諦めモードでした。
主人も「興味ある分野なのにな~、給与もいいし」と残念そうにしてはいましたが書類選考が通らないのであればスタートラインにもたってないということなので、ほぼ諦めていました。
しかし、この会社かなり忙しく人事の人が足りてなかったようで(入社後判明)6日目にようやく書類選考通過の連絡が来ました。ほぼ諦めていたので、書類選考の連絡が来たときはとても嬉しかったのを覚えています。
2時間を超える一次面接
日程を調整して面接当日、主人からなかなか連絡がなかったのを覚えています。
「面接上手くできなくてどこか公園んで落ち込んでいるのかな…」と不安になっLINEをしてみましたが既読にならず…。
時間は既に2時間を経過しているし、2時間超えの面接なんてないでしょ…と何だか連絡がないことにかなり不安な気持ちでいっぱいでした。
ところが、2時間半を経過したころに「終わったよ~」とLINEが入りました。
「2時間半もかかったの?」と聞いたら、「そう」と返事が…そんな長い面接聞いたこともないのでかなりビックリしました。
どうやら、面接官は人事ではなく社長だったようで社長と同じ年齢で考え方が合っていたのか、会社としてどうあるべきかについて熱く語っていたら2時間半かかってしまったと。その後、帰ってきた主人も鼻息荒く「ここ気に入った!ここに就職したい!」と普段から冷静沈着であまり興奮しても顔に出ないような主人には珍しく大興奮で面接について話していたのがとても記憶に残っています。
転職前に無表情で淡々と仕事に行っていた主人とは別人のようでした。
「どこかで落ち込んでいるのでなくて良かった…」とホッとしましたが、そんな長い面接は聞いたことも体験したこともがないのでかなり驚きましたが、「気に入って貰えたかな?」と内定への期待と手ごたえもかなりありました。
面接結果は1週間ごということで、またソワソワしながら1週間待つことになりました。
連絡がなく不安に苛まれる1週間
手ごたえはあったのに連絡が一向になく、私はソワソワしながら心ここにあらずな1週間を過ごしつつ、頻繁にメールをチェックしていました。しかし、待てど暮らせど連絡はなく無情にも日数は過ぎてゆくばかりで6日目には「もうダメだ…」と期待していた分だけガッカリした気持ちは大きく、かなりガックリしていました。
しかし、7日目に『二次面接のお知らせ』が来ており『更に詳しい話がしたいので都合のいい時にもう一度来て欲しい』との文面が届き、夫婦で大喜びしすぐ二次面接の日程を取り付けて二次面接に臨みました。
クライマックスの二次面接
二次面接自体は1時間くらい、また社長と具体的な業務内容と待遇についての話でした。
また、雇用条件についての担当と話し合って再度内定するかどうかを相談してから詳しい内容をメールで送るとのことで終了したようでした。
帰ってきた主人は「うまく自分をアピールできなかった、ダメかもしれない…」と弱気になっていましたが、私はほぼ内定が決まっているなと感じていました。
理由としては2つ。
- 一次面接の長さ
- 二次面接以降のメール文面
一次面接に関しては先程お話した通り2時間以上話したのでそこそこ主人に興味を持ってもらえたとの手ごたえ、二次面接以降のメール文面に関しては私の勝手な解釈ですが文末の連絡先にアドレスやら個人の電話番号の記載が増えたこと、また二次面接の日程はこちらに全面的に任せるからいつでもいいよ、という内容だったことで、それなりにほぼ決まりかなと主人には何も言いませんでしたが個人的に手ごたえを感じていました。
私の考え通り、3日後には雇用条件の連絡があり内定を無事頂くことができました。
その時の主人の喜びようや意欲に満ちた目を見て、「最初はどうなるかと思ったけど、転職を勧めて良かったな」と心から思ったのを覚えています。
振り返ってみて思うこと
結果としては、前の会社より正社員で10万前後月給がアップ、更にきちんとボーナスもあり…という破格の条件で内定を頂けました。
何より、主人の能力を高くかってくれたようで私もとても嬉しかったです。
難をいえば休暇が少し少な目あるころですが、5連勤以上あるとかではなくGWやお盆、お正月休みが短いだけで無理な勤務体系ではないので私も主人も大満足の転職となりました。
転職まで3ヶ月で運良く内定を頂けましたが、頑張ってサポートした甲斐もあり今主人は前の無表情&無気力だった主人とは思えないくらい、とても楽しそうに仕事へ行くようになりました。
朝起きると死んだ魚のような目とどんよりした空気で「仕事行きたくない…」と言っていた主人とは全くの別人のようです。
「生活があるから…」
「上手くいく保証がないから…」
と転職しようかどうか悩んでいる男性は決して少なくないと思います。
私の中では「生活があるんだから頑張って!」と主人を今の職場で無理に働かせるという選択肢はありませんでした。
男だろうが女だろうが人間関係のキツい職場で頑張るのは限界がありますし、そこで病んでしまったら大変なことになります。
実際、主人があと半年同じ職場で働いていたら精神的に不調をきたしていたでしょう。
主人に後々に聞いた事ですが、「家族があるから、私に苦労かけたくない」と必死で出社していたようでかなりギリギリだったそうです。
メンタルの強弱は人によるからこそ、きちんと主人の出すサインに気付けて本当に良かったと思います。
病んでしまって全てダメにして今う前に決死の覚悟で、早めに逃げ道を確保する意味でも転職活動をしてもらって「いざとなったら私がが働いてでも今の職場は辞めさせる」と主人にも宣言&覚悟をして望んだ転職活動でしたが、実を結んで良かったと本当に今は感じています。
最終話に続きます
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